論文作成対策③~英文校正サービス”editage”(エディテージ)後編~

2020/08/19

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博士論文を英文校正サービスに依頼するにあたってのポイント

英文校正サービスを利用するうえで、会社での業務として学会誌に投稿する論文と博士論文の違いは以下のものが考えられます。

  1. 文字数が多い(制限がない)
  2. 内容の大きな修正・加筆がありうる
  3. 費用は基本的に自己負担のケースが多い

1については、英文校正サービスは文字数によって費用が変わり、文字数が多ければ多いほどその価格は跳ね上がります。

2については、指導教官による指導や審査後にもらうコメントを反映するうえで、せっかく作成し、英文校正した論文をさらに修正・加筆する場面が生じます。基本的な英文校正サービスの学会誌への投稿を想定したプレミアム校正プランは、一定期間であれば再校正は無料だったりしますが、加筆が本来の20%など一定の割合を超えると超過料金が発生する場合が多いです。

3は基本的に会社の業務として論文を書く場合は、会社の負担となることが多いかと思いますが、博士論文の場合、会社が負担するというケースは少ないのではないでしょうか(そのような方がいたら非常に羨ましいです)。

American Journal Expertsに心が揺れる

American Journal Experts(AJE)はアメリカに本社を置く英文校正・翻訳サービスを行う会社になります。詳細につきましては上記のリンクをご覧ください。

AJEの英文校正サービスは他社に比べ独特で、検討当初は前述の博士論文の英文校正を依頼するうえで非常に魅力的に感じました。その特徴を以下に示します。

AJEが博士論文の英文校正に対して魅力的だと感じた点

魅力を感じた点は以下の3点になります。

  1. 文字数が増えれば増えるほど他社を凌ぐコストパフォーマンス
  2. 再校正により途中文字数が増えても、契約時の価格を逸脱することはない
  3. 期間無制限の英文再校正

AJEの料金体系は、文字数が増えれば増えるほど料金が安くなります。詳しくは以前の記事でも参考としてリンクを張ったサイト(研究者のための英文校正比較)をご覧ください。実際に当初私が初めて博士論文の英文校正をお願いした際は、2019年7月当時で12500  wordsで8万8千円と、editageを含む他社の当初の見積額12~13万(割引込み)に比べ各段の安さでした。

また、これは昨年直接AJEに問い合わせしたのですが、文字数が他社のように20%以上になったとしても、追加費用は発生せず、期間を設けず英文の再校正が可能という点が非常に魅力的に映りました。

AJEで気になるところ

一方で以下の点が博士論文を依頼する際に気になりました。

  1. プレミアム英文校正の構成内容が他社に比べ劣る
  2. 営業日が月曜から金曜日のみ

プレミアム英文校正の内容については、他社は論文全体の構造や論理などについても着目し、これらについての改善提案をするなどより踏み込んだ校正を行います。一方でAJEは基本的にはそこまでの校正は行わず、提出された文章の流れの修正に留まります。この点については、指導教官がしっかりとサポートしてくれるのであればいらないのかもしれませんが、他社より劣るという点で、依頼するにあたり気になりました。

そして営業日が他社に比べ限定される点も、場合によって迅速に校正が求められる場合を想定すると、AJEに決めることを躊躇する要因となりました。

editageに決めた理由は大幅な割引

そこで、いやらしい話ですが、AJEとeditageで悩んでいることと、料金についてより割り引けないかをeditageに相談したら、おおよそ40%の割引くとの連絡を受けました。これによりAJEとほぼ同等の金額となりました。加筆20%オーバーのリスクもありましたが、結局色々とお世話になってきて、そこまでサービスに不満を感じなかったeditageにお願いすることにしました。

editageに契約して追加費用は発生したか?

実際に契約後、何度も指導教官や副査から修正・加筆依頼を受けるたび再校正をお願いすることになりました。当初は12500 wordsでしたが、最終的に18000 wordsほどになってしまいました。しかし、20%を超過しているにもかかわらず、管理人の場合、追加費用は発生しませんでした。この文字数の超過については、そこまで厳密ではないのかもしれません。ただし、これはあくまでも管理人の場合ですので、契約する際には自己責任でお願いします。

英文校正を利用するにあたっての注意点

英文校正をするからといって、少々おかしな英文でも大丈夫とそのまま校正に出さないようにしましょう。校正者は依頼者からの英文を基に研究内容を把握し、そのうえで校正をします。依頼時点での英文がひどいと校正者が間違った解釈をしてしまい、校正後の文章が本来のニュアンスから乖離した内容になっていたということがこれまで何度かありました。

ですので、丸投げすることなく、自身でより良い英語表現とできるよう努力を惜しまず、校正業者と二人三脚でより良い博士論文を作っていくよう心掛けることが大事だと思います。

リカリポについて

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現在某メーカーに勤務する技術系サラリーマンで、現在妻と年長の息子の三人暮らしです。 皆さんに少しでも有益な情報を共有化できるよう努力しますのでよろしくお願いします。

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